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ザ・ピープルズ・キー | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

ザ・ピープルズ・キー

ブライト・アイズの2002年の傑作『リフテッド・オア・ザ・ストーリー・イズ・イン・ザ・ソイル、キープ・ユア・イアー・トゥ・ザ・グラウンド』で、コナー・オバーストがエモ界の詩人として、そして新しいディランとして確立されてから、もう10年近くになる。けれども22歳の青年は、そのどちらにもなろうとしなかった。オバーストは大言を慎みながら00年代を過ごし、サウンドを縮小させることを選んで北米中を放浪しながら、自分が何者なのかを把握しようとしたのだ。
 惑星コナーからの最新の通知で、彼はここ数年で蓄積した風変わりな知識を、贅沢に散らかった断片的なレコードに編み込んでいる。そこには05年の『デジタル・アッシュ・イン・デジタル・アーン』の霞んだシンセ・ロックと、ここ2作のルーツ寄りのソロ・アルバムの要素がある。けれども再びブライト・アイズになるということは、ソロにおけるコナーの慎ましさからは離れ、初期のアルバムにおける、傷ついたインディ・ロックの天使へと戻ることを意味しているのだ。
 人々が自分の音楽に押し付けてきた重要さを切り捨て、レコードのほとんどを年寄りに明け渡してしまうのは、オバーストの高校時代からの習性だが、彼が偉大なのは自分が“何かの後追い”になるのを拒んでいることだ。彼は同時にあらゆるものになることに成功している。フォーキーかつパンクで、古い魂を持った永遠の少年、荒野のストレンジャーでヒップな色男。コードをかき鳴らすたびに、彼は生まれ変わるのだ。

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