今年9月に発表された人気シリーズの最終章『Solo Piano III』に続き、9月29日(土)からドキュメンタリー映画『黙ってピアノを弾いてくれ』が全国順次公開となるチリー・ゴンザレス。ここ日本でもピーター・バラカンやホリエアツシ、川谷絵音といった著名人が推薦コメントを寄せており、カナダが生んだ天才音楽家への期待は高まる一方だ。『Solo Piano III』用のオフィシャルインタビューから、彼の最新モードに迫る。
ー『Solo Piano III』がシリーズの最終章になるそうですが、最初から3枚までと計画的に決められていたのでしょうか。
ゴンザレス:ただ一方で、結果的にあのアルバムがブレイクスルーになったわけで、僕の人生をすっかり変えてしまったんだよね。新たな観客の前に連れて行ってくれて、単なる偶然の産物ではなかったことに気づかされた。もしかしたら、これは自分にとっての未来かもしれないってね。とにかくその1枚目が持つ偶然という性質は、たった一度だけ起こりうるもので、2枚目には絶対にないものなんだよ。だから『Solo Piano II』を無邪気に作ることは不可能だった。1枚目と同じフィーリングを聴く人に与えつつ、同時に新しくなければならないっていうことも分かっていた。だから2枚目では、1枚目よりも計画や計算が必要になった。
というわけで、短く質問に答えるとノーだよ。実際『Solo Piano III』が完成するまでトリロジーになることが分からなかったんだ。これが最終章になるとはっきり分かったのはごく最近のことで、今年の春にマスタリングをしていた時に、「これで終わりだ」と感じたんだよ。どうしてそう思ったかは自分でもよく分からない。アーティストとしての直感だね。だからって別に、僕が二度とソロでピアノを弾かないということではないよ。ピアノをソロで弾いて音楽を作ることは今後もすると思う。でも、それが正式にこのシリーズの一部になることはないだろうね。というか正直言って、“Solo Piano4”って響きがもう違うし、単純にそのタイトルじゃワクワクしないよね。